成形技術
MuCell技術を用いた射出成形
MuCellとは
超臨界状態のガス※1をスクリュシリンダ内に直接注入し、ガスを溶解させた溶融樹脂を金型内に射出充填する成形プロセス技術です。
※1密度は液体に近く、粘度が通常のガスの2〜3倍で、拡散係数は液体の100倍程度である、このため、超臨界ガスは液体の溶解力とガスの拡散性・浸透性を併せ持つ。
効果
流動性の向上・低圧成形
- ・超臨界状態のガスを充填することにより、※1の特性が作用し粘度の下がった樹脂を通常よりも低圧で成形できる
- ・樹脂の流動性向上による薄肉成形に効果があり、使用樹脂はガラス繊維入りなど幅広く応用が可能
寸法精度
- ・収縮率の均一化による寸法精度の向上
- ・内部応力・残留応力の軽減による、形状反りに効果
GAS ASSIST(ガスアシスト)を用いた射出成形
GAS ASSIST(ガスアシスト)とは
成形品にガス注入口を設け、樹脂射出後に高圧の不活性ガスを金型内 (製品内)に注入することにより成形品に中空部をつくり、ガス圧にて保圧を行う成形法です。
効果
低圧成形
- ・ガスアシストにより、保圧圧力が低く設定できるので、通常より型締め力の低い成形機で成形できる
寸法精度
- ・ソリが少なく寸法精度の高い成形品ができ、肉厚部のヒケをおさえる
一体化・軽量化
- ・偏肉製品の一体成形による部品点数の削減や、中空化による製品の軽量化